健康保険といえば、医療費の給付制度が有名ですが、
実はその中に、病気やケガで治療費が高額になった時に役立つ制度があります。
それが「高額療養費制度」です。今回は、健康保険制度の中でも特別な給付制度の一つである、「高額療養費の給付」についてご紹介いたします。
高額療養費制度ってどんな制度？
高額療養費の給付は、重大な疾病や障害を抱え、治療に多額の費用がかかる方々を支援するための制度です。
この制度は、個人の負担限度額を超えた医療費を一定割合で給付（払い戻し）することで、経済的な負担を軽減し、安心して治療に専念できるようになります。
どんな人が対象になるの？
高額療養費の給付対象となる疾病や障害には、がんや特定疾患、先天性異常、難病などが含まれます。
これらの疾病や障害には、治療において長期間や高額の費用が必要な場合があります。
しかし、高額療養費の給付制度があれば、それらの費用の一部が給付されるため、負担が軽減されます。
具体的な金額
高額療養費制度では、具体的に、個人の所得や家族の状況に応じた「負担限度額」が設定されています。
この負担限度額を超えた医療費が発生した場合、超過分の一部が給付されます。
給付割合は、所得や家族構成によって異なりますが、最大で90％まで給付されるケースもあります。
また、高額療養費の給付には「負担上限額」も設けられています。
負担上限額とは、一定の期間（通常は1年間）において個人が負担すべき上限額のことです。
負担上限額を超えた場合は、その後の医療費は、全額給付されるため、大きな経済的な負担を抑えることができます。
高額療養費の給付は、治療にかかる費用が膨大な場合に特に重要です。
例えば、抗がん剤治療や移植手術、人工透析など、高度な医療技術を必要とする場合には、数百万円以上の費用がかかることもあります。
しかし、高額療養費の給付制度があれば、その負担を軽減し、治療に専念することができます。
まとめ
健康保険は、私たちの健康を守るために様々な制度を備えています。
高額療養費の給付は、該当する方々が適切に申請手続き（書類提出など）を行うことで受けることができます。
もしも、自身や身近な方が重大な疾病や障害を抱えている場合は、まずは健康保険給付窓口や医療機関に相談してみてください。
皆さまの健康と安心を支えるために、健康保険の制度を有効に活用していただければ幸いです。