今回は、「賃上げ」支援助成金パッケージの主な助成金一覧についてです。では実際に、どのような助成金を活用すれば、賃上げの負担を軽減できるのでしょうか。現在、国が用意している「賃上げ」支援助成金の中でも、特に活用しやすい制度をいくつかご紹介します。
キャリアアップ助成金(賃金規定等改定コース)
パートタイマーや契約社員など、非正規雇用労働者の賃金を、会社のルールとして3%以上引き上げた場合に活用できる助成金です。
- 従業員1人あたり最大7万円
- 中小企業・大企業ともに利用可能
- 最低賃金引上げへの対応と相性が良い
最低賃金が上がったから仕方なく時給を上げるのではなく、賃金規程を整備し、将来を見据えた賃上げを行いたい企業に向いています。
働き方改革推進支援助成金
労働時間の削減や年次有給休暇の取得促進など、働き方の見直しとあわせて賃上げに取り組む企業を支援する助成金です。
- 建設業など業種特有の課題にも対応
- 助成額は数百万円規模になるケースも
- 外部専門家の活用費用も対象
賃上げだけでなく、職場環境全体を改善したい企業に適した制度です。
人材確保等支援助成金(雇用管理制度・雇用環境整備)
賃金規定制度、人事評価制度、諸手当制度などを整備し、賃上げ(5%以上)や離職率の低下を実現した場合に活用できます。
- 複数制度の導入で最大約300万円
- 賃上げを行うことで助成額が加算
賃上げを一時的な対応で終わらせず、人が定着する仕組みづくりまで進めたい企業に向いています。
人材開発支援助成金(訓練+賃上げ)
従業員に対して職業訓練を実施し、訓練後に賃上げを行った場合に活用できる助成金です。
- 研修・訓練にかかる費用
- 研修期間中の賃金の一部
が助成対象となります。人を育て、その成果をきちんと賃金に反映させたい企業に適した制度です。
助成金活用で重要な共通ポイント
これらの助成金には、共通して次の特徴があります。
- 賃上げの前に、計画の作成・提出が必要
- 賃上げ率や対象者、時期に細かな要件がある
- 原則として、賃上げ後に申請することはできない
つまり、「賃上げしよう」と決めてから動くのでは遅い、という点が最大の注意点です。
次に取るべき行動は?
賃上げは、避けられない経営判断である一方、助成金を活用できるかどうかで、負担の大きさが大きく変わります。
- 自社では、どの助成金が使えるのか
- 今考えている賃上げは、助成金の要件に合っているのか
- いつまでに準備すれば間に合うのか
これらを整理することが必要です。
