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【守るべき2つのポイントを解説】固定残業手当について

今回は、多くの企業で導入が進んでいる固定残業手当についてご説明いたします。

まず、固定残業手当とは、実際に働いた残業時間に関係なく、毎月一定額を残業代として支給する制度です。この制度は、未払い残業代対策としても機能する場合があります。

この固定残業手当を導入する際には、下記の2点が重要なポイントになります。

1.固定残業手当が何時間分の残業代なのかを労働条件通知書に明記すること

つまり、従業員が明確に理解できるように、「○○時間分の残業代として万円を支給する」と具体的な数値を記載する必要があります。

2.固定残業手当でカバーされる時間数を超えて従業員が働いた場合、その不足分を支払う旨が就業規則に明記されていること

以上、これら2点を明記することで、企業と従業員間でのトラブルを未然に防ぐことができます。

固定残業手当についてご注意いただきたいのは、固定残業手当を基本給に含んだ扱いにして基本給に上乗せして記載することはできず、また、営業手当や役職手当としての記載も認められません。この手当はあくまで固定残業代として別個に記載する必要があります。

また、従業員に渡される給与明細書にも固定残業手当を明記することを忘れないでください。

最後に、固定残業手当を支払ったからといって、無制限に残業をさせることができるわけではありません。固定残業手当でカバーされる時間数を超えた残業には、追加で残業代を支払う必要があります。そのため、出勤簿やタイムカードを活用し、従業員の労働時間を正確に管理することが重要です。

これらを守ることで、透明性の高い職場環境を維持し、従業員との信頼関係を築いていきましょう。