近年、副業・兼業に対する関心が高まる中、特に中高年齢者のキャリアを生かした副業の支援体制が整備されつつあります。
今回は、中高年の方のキャリアアップをサポートする、副業・兼業にまつわる情報をご紹介します。
はじめに
副業・兼業とは、本業の仕事に加えて、別の仕事でも収入を得る働き方のことです。最近では、働き方改革が進み、多くの企業で副業・兼業が認められるようになってきました。
副業・兼業での他社従業員の受け入れ状況
現在、企業による「雇用による副業・兼業」での他社従業員の受け入れ状況を見ると、すでに受け入れを行っている企業の割合は11.4%で、今後受け入れを予定している企業は5.7%に上ります。現時点では全体の2割程度に留まっていますが、今後はさらに増えていくと見込まれます。
中高年の方の副業・兼業をサポートする産業雇用安定センターとは
皆様は公益財団法人産業雇用安定センターをご存じでしょうか?このセンターでは、厚生労働省の補助事業として、特に中高年齢者の方々を対象とした、就業・副業・兼業に特化した情報提供サービスを展開しています。
※年代の若い方も利用することができます。個人がこれまでの経験やスキルを活かしながら、副業として新たなキャリアにチャレンジできる機会を提供している、今注目すべき法人のひとつです。
産業雇用安定センターが運営する、副業に特化した求人事業をご紹介
先に述べた産業雇用安定センターが、「ビジネス人材雇用型副業情報提供事業」というサービスを運営しています。これは、企業に在職している従業員が自身の技術・知識・経験の活用やキャリアアップを目的として副業を希望する場合に、副業人材の雇用を考えている企業の求人情報を提供するサービスです。※年齢を問わず利用できます
以下のように活用することができます。
利用の仕方(求職者の場合)
現在雇用されている在職従業員が、副業を希望する場合、同センターのホームページを通じて登録(エントリー)すると、雇用型副業求人の情報が提供されます(相談・利用は無料)。
HP:https://www.sangyokoyo.or.jp/secondjob/challenge.html
応募したい企業があった場合には、センターの担当者に連絡すると、応募先の人事担当者の連絡先を渡してもらえるため、自身でコンタクトをとります。
利用の仕方(企業の場合)
副業による人材の受入れを検討している企業(企業の所在地および就業地が東京・大阪・愛知の企業に限る)も求人登録をすれば、副業を希望する従業員の情報が提供されます(相談・利用は無料)。
HP:https://www.sangyokoyo.or.jp/company/service/application/index.html
その後の流れ
従業員・企業双方が具体的な話を聞きたいとなれば、面談の場が設定されます。そこで労働時間、賃金等についての話し合いをします。その後、合意に至れば採用(労働契約の締結)となります。
まとめ
企業は、副業や兼業の従業員を活用することにより、多様なキャリアを持つ人材を迎え入れ、企業の成長に寄与するチャンスが広がります。中高年齢者のキャリアと企業を結ぶ産業雇用安定センターのサービスを通じて、双方にとって新たな可能性が拓かれるかもしれません。