近年、うつ病で休職する従業員が増加しています。その場合、たとえ復職できたとしても、
働いているうちにうつ病が再発する可能性があります。今回は、復職後のうつ病の再発と、
それに対して職場で取り組める対策についてお届けします。
うつ病での休職後に職場復帰した従業員は、6ヶ月以内にうつ病を再発する可能性が高いです。
再発の際、最初の休職期間より大幅に長くなることが多いので、再発すると初回より症状
が悪化しているということになります。
なぜうつ病の再発が起こってしまうのでしょうか。うつ病を再発した従業員たちを分析する
と、仕事量の多さが大きな原因であることが明らかになりました。
仕事量が多い職場で働く人ほど、うつ病の再発リスクが高いという事実は、私たちが職場環
境を改善していく上で非常に重要な指標となります。まずは、業務量の適正化や短時間勤務
の導入を検討し、従業員1人ひとりが無理なく働ける環境を整えることが重要です。
また、そもそもの従業員のうつ病の原因として、厚生労働省は職場での上司からのパワーハ
ラスメントがあると指摘しています。長時間労働・業務過多が疑われる企業を労働基準監督
署が監督・指導する場合には、合わせてパワーハラスメントの実態も調査されますので注意
が必要です。パワーハラスメント対策として、社内研修やカウンセリング体制の充実も考え
ていく必要があります。
従業員が心身ともに健康で充実した状態で働けるよう、業務過多やパワハラへの対策をしっか
りと立て、積極的に職場環境を改善していきましょう。