今回は、職場で起こりうるパワハラ問題に焦点を当て、私たちがどのように取り組むべきかについてお伝えしていきます。
近年、職場でのいじめや嫌がらせなどのパワハラが社会問題となっています。パワハラが原因でうつ病に陥り、休職をする従業員も増加しています。
厚生労働省によれば、パワハラの事例は大きく分けて以下の6つに分類されます。
- 身体的な攻撃(暴行・傷害など)
- 精神的な攻撃(脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言など)
- 人間関係からの切り離し(隔離・仲間はずし・無視など)
- 過大な要求(業務上明らかに不要なこと、遂行不能なことの強制・仕事の妨害など)
- 過小な要求(能力や経験とかけ離れた仕事を命じること・仕事を与えないことなど)
- プライベートに立ち入ること(プライベートの侵害)
これらの行為を放置することは、従業員だけでなく会社にとっても重大なリスクをもたらします。パワハラが原因で従業員がうつ病になった場合、会社の管理責任が問われかねないからです。
また、パワハラは周囲にも悪影響を与え、従業員の意欲がなくなる傾向が高く、会社の業績悪化にもつながる可能性もあります。
したがって、私たち会社側はパワハラのない働きやすい職場環境の実現に努める必要があります。
2019年に制定されたパワハラ防止法により、就業規則にパワハラ対策の条文を設けることが必須となっています。しかし、条文を設けるだけでは不十分です。従業員との話し合いの機会を増やし、問題点を共に議論し、解決策を探っていく必要があります。
職場環境の改善は一朝一夕にはいかないかもしれませんが、意識改革を行い、パワハラを未然に防ぐための体制作りを行っていきましょう。