12月2日からの健康保険証の電子化に関して、経営者の皆様が把握しておくべき重要な情報をお届けします。特に今回は、マイナ保険証の登録解除に関する新たな動きについてご説明いたします。
マイナ保険証登録解除が可能に!
マイナ保険証として利用登録した後でも、登録解除が可能になりました。当初は原則として解除できないとされていましたが、2023年に政府が方針を変更。情報漏洩への不安をお持ちの従業員の方々にとって、朗報といえるでしょう。厚生労働省は2024年10月に「マイナ保険証の利用登録解除の運用について」という保険者向けの通知を出し、10月28日から医療保険者等向け中間サーバーで保険者からの解除申請の登録受付を開始しています。
登録解除後の対応について
マイナンバーカードをお持ちでない方、または健康保険証利用登録をしていない方には、保険者(※)から「資格確認書」が交付されます。これにより、従来通りの保険医療サービスを受けることができます。また、マイナ保険証の登録を解除した従業員にも、同様に資格確認書が交付されます。この資格確認書があれば、12月2日以降も通常通り医療機関での受診が可能です。
※保険者とは、全国健康保険協会や健康保険組合といった、健康保険事業の運営主体のこと。登録解除の手順について
- まず従業員が保険者から申請書を取り寄せ、記入して提出します。
- その後、保険者から資格確認書が交付されますが、これは12月2日以降、利用登録の解除がなされるまでの間に行われます。
- 続いて保険者が中間サーバーで解除依頼の登録を行い、国がその翌月に登録を解除します。
- 最後に保険者が月次で通知されるマイナ保険証の利用登録状況を確認して、手続きが完了となります。
実務担当者の皆様へのアドバイス
実務担当者の皆様におかれましては、所属する保険者のホームページで、解除申請に関する告知を確認いただくことをお勧めします。また、資格確認書の交付方法(事業主経由か否か)を保険者に確認することも重要です。現行の健康保険証は最長で2025年12月1日まで使用可能となっているため、保険者はその有効期限が切れる前に資格確認書を交付すれば良いとされています。
まとめ
経営者としては、従業員への適切な情報提供を行い、円滑な移行のための社内体制を整備することが求められます。特に、従業員からの問い合わせに対応できるよう、この制度変更についての理解を深めておくことが重要でしょう。