厚生年金保険料は、将来の年金生活を支えるための大切な費用です。
「保険料ってどうやって計算するの?」
「なんでこんなに払うの?」
そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんね。
今回は、皆さんの身近なテーマである「厚生年金保険料」について、ご説明いたします。
厚生年金の保険料とは?
厚生年金は、従業員が加入する社会保険制度の一つであり、毎月の月給から徴収されています。
また、厚生年金の保険料を納めることで、65歳に達した後に老齢年金を受給することができます。
この老齢年金は、老後の日々の生活費や医療費などを支える大切な収入源となります。
保険料の計算方法
厚生年金保険料は、以下の方法で計算されます。
♢保険料率
厚生年金保険の保険料は、毎月の
- 給与(標準報酬月額)
- 賞与(標準賞与額)
に共通の保険料率をかけて計算され、事業主と被保険者とが半分ずつ負担します。
厚生年金保険の保険料率は、年金制度改正に基づき平成16年から段階的に引き上げられてきましたが、平成29年9月を最後に引上げが終了し、厚生年金保険料率は18.3%で固定されています。
標準報酬月額とは
厚生年金保険では、私たちが働いた対価としてもらう給料(基本給や残業手当、通勤手当など、税金を引かれる前の全額)を使って「標準報酬月額」というものを決めます。
これは、保険料や将来もらう年金額を計算するときに使われます。今の標準報酬月額は、8万8千円から65万円まで、32段階に分かれています。
給料に加えて、会社から支給される宿泊費や食事代などの「現物給与」も標準報酬月額の計算に含まれます。
また、毎年9月には、4月から6月の間にもらった給料を基に、この標準報酬月額が見直されます(これを「定時決定」といいます)。
標準賞与額とは
標準賞与額とは、実際にもらう賞与(ボーナス)から1千円未満を切り捨てた金額のことです。1回の賞与につき、150万円が上限となります(150万円を超えると、それ以上の部分は計算に含まれません)。
※厚生年金保険でいう「賞与」とは、ボーナスとしてもらうお金のことを指します。名前が「ボーナス」ではなくても、年に3回以下の頻度でもらうお金なら対象になります。自社製品などで支給されるものも含まれます。
厚生年金の保険料の重要性
各々が厚生年金の保険料を納付することは、国民の将来(老後)に向けた年金制度を支えるために非常に重要です。
年金支給により、老後の生活の安定が図られ、最低限度の健康的な生活を送ることができます。
従業員本人だけでなく、雇用主も一緒に負担することで、より持続可能な年金制度を支えることができます。
まとめ
厚生年金保険料は、一見複雑そうに見えますが、仕組みを理解すれば意外とシンプルです。
時事問題としても近年関心が集まる厚生年金制度について、よく知っておきましょう。