厚生労働省が2026年7月15日に公表した令和7年度「過労死等の労災補償状況」によると、精神障害による労災の支給決定件数は1,082件となり、前年度の1,056件を上回りました。また、請求件数も4,958件となっています。業種別「中分類」で見ると、支給決定件数が最も多かったのは「社会保険・社会福祉・介護事業」の151件でした。精神障害の認定に関係した出来事では、「上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた」が222件で最も多く、次いで「顧客や取引先、施設利用者等から著しい迷惑行為を受けた」と「セクシュアルハラスメントを受けた」が、それぞれ127件となっています。
ハラスメント対策の徹底が必要です
今回の結果からも、精神障害の発症には、長時間労働だけでなく、パワーハラスメント、セクシュアルハラスメント、カスタマーハラスメントなど、職場における人間関係やハラスメントが大きく関係していることが分かります。従業員の心身の健康を守り、貴重な人材の離職や休職を防ぐためにも、企業には、ハラスメント防止方針の明確化と周知、相談窓口の整備、相談発生時の迅速な対応、職場環境の改善などを徹底することが求められます。
おわりに
さらに、2026年10月からは、カスタマーハラスメント対策と求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策も事業主に義務付けられます。これを機に、自社のハラスメント防止規程や相談体制、従業員への周知・研修が十分か、再度確認しておきましょう。
